2026年8月6日

【プロが解説】全塗装は外側のみで十分?エンジンルームまで塗る違いと費用差の相場 

愛車を長く乗り続けるため、あるいは自分好みの1台に仕上げるために検討される「全塗装(オールペン)」。 いざショップに相談すると、「外側だけの塗装にしますか?それともエンジンルームの中まで塗りますか?」と尋ねられ、どうするべきか悩む方は少なくありません。

外観からは見えにくい部分だからこそ、「どこまで塗るのが正解なのか」「なぜ作業内容によって費用が何十万円も変わるのか」と疑問に思うのは当然です。

今回は、プロの視点から「外側のみ全塗装」と「エンジンルーム 塗装を含めた同色全塗装」の違い、具体的な費用の相場感、そして作業工程によって生まれる費用差のメカニズムについて詳しく解説します。

「外側のみ全塗装」と「エンジンルームまで塗る全塗装」の基本的な違い

全塗装の施工方法は、大きく分けて「ボディの外観を中心に塗装する方法」と「エンジンルーム内部などの見えない部分まで徹底的に塗装する方法」の2つに分類されます。まずはそれぞれの仕上がりの違いを見ていきましょう。

 

外側のみ全塗装(外装部品の脱着・マスキング主体)

ボディの表面(ドアやボンネットを閉めた状態で外から見える部分)を中心に塗り直すスタンダードな方法です。 バンパーやライト類、ドアノブなどの外装部品を外し、窓ガラスなどをマスキング(養生)して塗料を吹き付けます。

  • 見た目の印象: 飛び石によるキズや塗装の色褪せが解消され、ボディ全体のツヤと美しさが新車同様に蘇ります。
  • 特徴: エンジンルーム内は元の塗装状態のまま残ります。今のボディカラーと同じ色(同色)での塗り替えであれば、ボンネットを開けても色差が気にならず、日常使いで違和感を覚えることはほとんどありません。

 

エンジンルームまで塗る全塗装(内部パーツの脱着・細部塗装)

ボンネットを開けた内部、すなわちエンジンルーム 塗装まで細かく行うこだわりの方法です。

  • 見た目の印象: ボンネットを開けても外装と均一な色合い・ツヤに仕上がっており、まるで新車ラインから出てきたかのような完璧な美しさを追求できます。
  • 特徴: 元のボディ色と全く異なる色へ塗り替える「カラーチェンジ(色替え)」の際や、イベント出展レベルの仕上がりを求める場合に選ばれます。

気になる費用差の相場は?

全塗装を検討する上で一番気になるのが「費用の違い」です。車種のサイズや塗料の種類(ソリッド、メタリック、パールなど)、現在のボディの状態によって変動しますが、一般的な目安・相場感は以下の通りです。

外側のみ全塗装の費用相場

  • 相場目安: 約30万円 〜 50万円程度 同色での塗り替えであれば、この価格帯で十分に美しく仕上げることが可能です。予算を抑えつつ愛車をリフレッシュしたい方に最も選ばれている価格帯です。

エンジンルーム 塗装を含めた全塗装の費用相場

  • 相場目安: 約60万円 〜 100万円以上 外側のみの塗装と比較して、費用が約1.5倍から2倍、あるいはそれ以上に跳ね上がります。特に旧車のフルレストアや、エンジンルーム内の配線を見えなくするワイヤータックなどを併用する場合は、さらに費用がかかるケースもあります。

なぜ「エンジンルーム 塗装」を合わせると大幅な費用差が生まれるのか?

数十万円単位の費用差が生まれる最大の理由は、塗料の代金ではなく「作業工数(人件費)と難易度」にあります。

費用差の理由①:大がかりな部品の脱着作業(分解と組み立て)

エンジンルーム内には、巨大なエンジン本体をはじめ、バッテリー、ラジエーター、複雑な配線類が隙間なく密集しています。

外側のみの塗装であれば外装パーツを外すだけで済みますが、エンジンルームをきれいに塗るためには、エンジンそのものを車両から下ろし(脱着し)、周辺の補機類もすべて取り外す大工事が必要です。塗装後の再組み立てや、エンジンが正常に動くかどうかの動作確認にも膨大な時間を要します。

費用差の理由②:困難な下地処理とマスキング(養生)

塗装を長持ちさせるには、古い油分を落とす「脱脂」や、塗料の密着性を高める「足付け(研磨)」といった下地処理が命です。

エンジンルーム内は長年のオイル汚れや熱によるダメージが蓄積しており、しかも形状が非常に複雑です。これを手作業で隅々まで清掃・研磨し、さらに塗料が付いてはいけない細かな精密部品をマスキングする作業には、熟練の職人による途方もない時間と集中力が求められます。この「技術と手間の差」が、そのまま費用の差となっているのです。

あなたの愛車にはどちらがおすすめ?選び方のポイント

ご自身の目的や予算に合わせて、最適なプランを選ぶことが後悔しない全塗装のコツです。

「外側のみ全塗装」が向いているケース

  • 今と同じ色(同色)でボディをきれいにしたい
  • キズ、凹み、クリア剥げを直してツヤを取り戻したい
  • 予算や施工期間をなるべく抑えたい

「エンジンルームまで塗る全塗装」が向いているケース

  • 今とは全く違うボディカラーに塗り替えたい(カラーチェンジ)
  • ボンネットを開けた時にも元の色が見えない完璧な状態にしたい
  • レストアなどで新車当時のクオリティを再現したい

全塗装(オールペン)をする際の注意点

法的な手続きや車検については心配いりませんが、実際に全塗装を行う際には知っておくべき注意点があります。特に押さえておきたいのが、将来売却する際の『査定への影響』です。 

将来の手放す際の査定への影響

全塗装を行った車は、将来的に車を売却する際、買取査定に影響が出ることがあります。純正色ではないことや、万が一塗装のクオリティが低い場合はマイナス評価になることも少なくありません。

だからこそ、色替えを依頼する際は、信頼できる高い技術力を持った工場を選ぶことが非常に重要です。

愛車の全塗装・お悩み相談はプロにご相談ください

全塗装の費用や最適なプランは、お客様のご要望と愛車の現在の状態(キズやサビの程度など)によって大きく変わります。

「自分の車ならどのくらいの費用になる?」「予算内で一番きれいに仕上げる方法を提案してほしい」など、全塗装に関する疑問やご相談がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。 熟練のスタッフが、お客様の愛車への想いに寄り添い、最適な施工プランをご提案いたします。

キズ・ヘコミ修理などのちょっとしたご相談から、こだわりのオールペンまで、皆様からのお問い合わせを心よりお待ちしております。

この記事は…
愛車の全塗装を検討する際、「エンジンルームまで塗るべきか」でお悩みではありませんか?外側のみの塗装とエンジンルームまで含めた施工では、作業工程や仕上がり、費用感に違いが生まれます。この記事では、それぞれの特徴や工数による費用差の仕組みを分かりやすく解説します。
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