ピュアスポーツカーとして、今もなお多くのエンスージアストを魅了し続けるホンダ S2000。高回転まで気持ちよく回るVTECエンジンと、無駄のない美しいボディラインは、何度見ても心を昂ぶらせてくれます。
しかし、大切に乗られていても避けて通れないのが、年月経過による塗装のダメージです。「クリアが白く濁ってきた」「塗装がカサカサになり剥がれてきた」「飛び石キズが目立つようになってきた」など、ボディの痛みに頭を悩ませているオーナー様からのご相談は後を絶ちません。
「あの頃の鮮やかなボディカラーを取り戻したい」 「一生乗る覚悟で、自分だけの特別な色に塗り替えたい」
そんなS2000への深い愛情に応えるのが、ボディを丸ごとリフレッシュする「全塗装(オールペン)」です。ここでは、S2000の全塗装に込める職人のこだわりと、実際の施工手順、そして美しく仕上げるための重要なポイントを余すことなくお伝えします。
S2000だからこそこだわるべき、全塗装という選択
S2000の全塗装には、オーナー様の想いによって大きく2つの方向性があります。
1. 記憶の中にある「あの日の輝き」を取り戻す純正色復活
グランプリホワイトやニューインディイエロー・パール、ベルリナブラック。S2000には、その流麗なフォルムを引き立てる名色が揃っています。紫外線や経年劣化で傷んでしまった塗装を一度リセットし、丁寧に塗り直す同色全塗装は、ただ綺麗にするだけでなく、新車を手にした当時の感動を呼び覚まします。オリジナルの素性を大切に守り抜きたいオーナー様から強く支持される施工です。
2. オーナーの個性を刻み込むカラーチェンジ
最新のスポーツカーに採用されているカラーや、細部まで配合にこだわったオリジナルカラーへと塗り替える手法です。S2000の持つアグレッシブなスタイルが全く新しい表情を見せ、どこに停めても目を惹く、この世に1台だけの特別な愛車が完成します。
職人が手掛けるホンダS2000の全塗装手順
塗装の仕上がりは、最終的な「塗り」の技術だけでなく、そこに至るまでの「地道な下準備」で決まります。私たちが普段どのようにS2000と向き合っているのか、その手順を公開します。
手順1:徹底したパーツの分解・脱着
高いクオリティを追求するため、可能な限りパーツを取り外します。バンパー、ライト類、ドアノブ、エンブレムはもちろん、見えない部分のモール類まで外すことで、パーツの際(きわ)や奥まった部分まで均一に塗料を行き渡らせることができます。
手順2:下地処理および鈑金・補修
塗装の寿命と美しさを左右する、最も神経を使う工程です。古い塗膜の剥がれやサビを徹底的に除去し、細かな飛び石キズも一つひとつ拾い上げて平滑に整えます。 特にS2000は、ボンネットに軽量なアルミ素材が採用されています。アルミパネルの凹み修理や下地作りには鉄板とは異なる専門的なノウハウが必要不可欠です。素材の特性を見極めながら、新しく乗せる塗料がしっかりと密着する完璧な下地を作り上げます。また、FRP製エアロパーツを装着されている場合は、ヒビ割れや巣穴の補修も同時に入念に行います。
手順3:精密なマスキング
パーツを外した後の隙間や、塗料を入れてはいけないガラス面、足回りなどを専用のシートとテープで覆い隠します。わずかな隙間からの塗料ミストの侵入も許さない、職人の緻密さが求められる作業です。
手順4:塗装・クリアコーティング
温度や湿度が管理された専用の塗装ブース内で、チリやホコリをシャットアウトして吹き付けを行います。ベースカラーで均一な発色を引き出した後、トップコートとして高品位なクリア塗料を重ねます。厚みのあるクリア層を形成することで、奥深いツヤと、紫外線を跳ね返す強靭な耐久性を生み出します。
手順5:強制乾燥・塗膜硬化・磨き作業
塗装後は、赤外線ヒーター等を使用して塗膜を芯からしっかりと硬化させます。乾燥後は、コンパウンドとポリッシャーを使い分け、塗装表面のわずかな凹凸を整えながら磨き上げます。景色が歪みなく映り込むほどの鏡面状態へと仕上げていく、非常に達成感のある工程です。
手順6:組み付け・最終チェック
取り外していたパーツを、傷をつけないよう慎重に組み付けていきます。各部のチリ(隙間)合わせや、ランプ類の作動確認を行い、太陽光の下で最終的な外観のチェックをクリアすれば、いよいよ完成です。
S2000の全塗装で絶対に押さえておきたい重要ポイント
オープンボディという特殊な構造を持つS2000だからこそ、全塗装のタイミングで必ず検討していただきたいポイントがあります。
- ゴムモール・ウェザーストリップ類の一新
ソフトトップ周辺やドア枠、トランク周りのゴム部品は、経年劣化でカチカチに硬化したり、縮んで隙間ができたりしているケースが大半です。塗装が新車のように美しくなっても、ゴム類が劣化したままでは全体の印象がぼやけてしまいます。全塗装と同時に新品へ交換することで、見た目が劇的に引き締まるだけでなく、オープンカーの宿命とも言える「雨漏り」のリスクを大幅に軽減できます。 - カラーチェンジ時の「塗装範囲」の選択
色替えを行う際、「どこまで塗るか」は重要な決断です。ドアを開けたときに見えるステップ周り(ドア内)や、ボンネット裏、エンジンルーム内まで元の色を消して塗り切るのか、それとも外装のみにとどめるのか。仕上がりのこだわり度合いによって作業工程が変わるため、事前の綿密な打ち合わせが欠かせません。
愛車とこれからも走り続けるために。まずはお話しをお聞かせください
ホンダ S2000の全塗装は、単なる車の「修理」ではありません。これまで一緒に走ってきた愛車への労いであり、これからも長く共に走り続けるための「決意の証」だと私たちは考えています。
だからこそ、「どこまで徹底的にやるか」「どんな塗料を使うか」は、オーナー様の保管環境やこれからの乗り方、そしてお車への想いによって全く異なります。
「ずっと気になっていた塗装の傷み、そろそろ何とかしたい」 「自分の思い描くカラーが実現できるか相談したい」 「まずは今のボディの状態をプロの目で見てほしい」
どんな些細なことでも構いません。私たちに、お客様のS2000への想いをお聞かせください。お車にとって、そしてオーナー様にとって最も幸せな全塗装のプランを一緒に考えさせていただきます。
まずはお気軽に、お問い合わせフォームまたはお電話にてご連絡をお待ちしております。










